「香りのふしぎ」展@北九州イノベーションギャラリー

ここ徳養寺の近くの東田ひがしだ地区には、さまざまな博物館が集まっています。

先日、そのうちの一つ、「北九州イノベーションギャラリー」で開催されている、「香りのふしぎ」展(〜2017/12/17)を見に行ってきました。

「お寺のブログに何の関係があるの?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、線香や焼香などを通じて、「香」を焚くという「香り」の文化は仏教にも深く関わっているのです。焼香(いらすとや)

その関わりは古代インドまでさかのぼり、お釈迦さま(釈尊)が、継母マハーパジャーパティーの葬儀において、お香を捧げて供養したとの記述が残されております。

皆さまも、仏前や墓前で、お線香を供えたり、お焼香をされたりするかと思いますが、なぜ行うかについては、宗派ごとにも解釈が違ったりします。浄土真宗(本願寺派)ですと、以下のようなことが言われます。

  • 香りによって悪臭をのぞき、仏前をきよめる
  • お香をかぐことによって、素晴らしい香りに包まれているという阿弥陀仏の極楽浄土を想う
  • 周囲に漏れなく満ちる香りを通して、誰をも差別することのない阿弥陀仏の慈悲のすがたを感じる

さて、前置きが長くなってしまいましたが、展覧会は内容が充実していて、興味深いものでした。

特に、やはり職業柄(?)、お香の老舗として有名な松栄堂(京都)が協力した「和の香り」のコーナーは面白かったです。仏教儀式で身体に塗ったりして身を浄めるのに用いる粉末のお香など、実物を見るのが初めてというものもあり、大変勉強になりました。

また、映像コーナーでは、お線香がどのように作られているかという工程が紹介されていましたが、お線香の端を切り落として長さを揃えていく職人さんたちの熟練の手さばきに感嘆。(°_°)   良いものを見させていただきました。

うちにも松栄堂のお線香があるのですが、今後扱う際には、いろいろな想いを込めて、より丁重に扱っていこうと気持ちを新たに会場を後にしました。

171217_香りのふしぎ展チラシ(圧縮)

[参考文献]

末本弘然、『浄土真宗 新 仏事のイロハ』、本願寺出版社、2012年。

西村実則、「香の歴史」『修行僧の持ち物の歴史』、山喜房佛書林、2012年、96 ー145頁。

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